歩く事もままならないギックリ腰の対応

今年早々に近所に住む以前来院して頂いた奥様より、旦那様が朝起きたら腰痛発症して困惑しているので診て欲しいとの電話がありましたので、午後に来院して頂きたい旨お伝えしました。

旦那様も以前腰痛で来院された事があります。

40代半ばで学生時代はラクビー部に所属していた事もあり、ガッチリした体格で、現在は保安会社にお勤めで日常はスポーツクラブに通っている生活を送られている方です。

施術場までの一段の階段は一人では超えられず両手を差し伸べて補助してやっと乗り越えられる状態で施術室内に誘導させて頂きました。

施術室内に入ったもののベットに座る事さえ出来ず立ったままで両手で左右でベットとカウンターに捕まったままで施術を試みるしかありませんでした。

ギックリ腰になり易い人の特徴としては、脊骨を支える体幹の奧深くにある多裂筋や背骨のコルセットの働きをしている腹横筋が減弱している(前かがみで背骨が後ろ側に凸になった姿勢の人に多い事が解かっています。

しかし、この方の様に重症な場合には多裂筋と腹横筋に直接アタックする事が出来ない為共同筋(互いに共同して働く筋肉)、や拮抗筋(互いに合い反する働きをする筋肉)を駆使して施術する事を試みる事が重要であります。

多裂筋、腹横筋が減弱しているのでこの二つの筋肉を強く強くするためには、手、足にある共同筋を強くする事で繁栄されますので、立ったままで下肢の外側を支配する腓骨筋と足の小指側を支配する小指球筋を他動的に働かせる。

次に上肢の筋肉を用いて多裂筋、腹横筋を強くするために、手の小指側を支配する小指球筋と前腕の外側を支配する尺骨主根屈筋そして上腕の後ろ側を支配する上腕三頭筋と肩甲骨を安定させる働きのある菱形筋を他動的に働かせた結果、ベットサイドに座れるまでになりました。

それからは、ベットサイドに座ってもらい、前記した手足上肢下肢の筋肉を他動的に働かせると共に太ももの内側を支配する内転筋(多裂筋、腹横筋の共同筋)を加えて他動的に働かせる事でベット上に仰臥位になれるまでになりました。

仰臥位になれた事で前記した筋肉群と共に多裂筋、腹横筋にも直接アタック出来る事で当初の痛みが7割方解全された時点で施術を終わり、迎えに来た奥様と歩いて帰宅されました。

その2週間後に来院された時には{しゃがむ}と痛みが出るとの症状でしたが、当日施術後痛みが無くなりそれ以後腰痛のない生活を送られているとのメールを頂きました。